煙草をやめるまでの日記

触れて感じた事を

映画#4「外山文治監督短編作品集」

 

 

 

こんにちは。

 

 

以前より気になっていた

 

外山文治監督。

 

 

 

今回、彼の短編作品集が

再び公開されるということで

 

 

「此の岸のこと」

 

「わさび」

 

「春なれや」

 

 

の三作品を観て参りました。

 

 

 

短編作品を観るのは初めてで

 

短い時間で何をどう表現するのか、

 

凄くワクワクして向かいました。

 

 

 

では上映順に。

 

 

 

 

 

『此の岸のこと』

 

 

言葉を使わず、

表情と生活音のみで綴られる

老夫婦のリアルな介護生活。

 

 

言葉を使わない為に伝わる

夫婦間の愛。

 

そして止められない彼の岸への歩み。

 

 

想いが、

直に私の心に響いたように感じます。

 

 

 

ラストシーン。

 

このシーンを撮っているのか否か、

途中気になっていました。

 

美しい。

 

岩井俊二監督の様な匂いを少し感じました。

 

 

どんぴしゃな映画でしたね。

 

 

 

 

 

『わさび』

 

 

心の病を抱えた父親を助ける為に、

己を犠牲にする

世間に強いと言われる様な女子高生の話。

 

 

使命だとでも言うかの様に

自らを犠牲にする彼女と、

 

本気で彼女の人生を背負おうとしない周囲の大人達。

 

 

無いとは知っていても

あって欲しいと願う魔法の存在。

 

 

理想と現実の狭間で、

弱さを周囲に見せまいと振る舞う

芳根京子の演技が素晴らしかった。

 

人の弱い美しさ。

 

 

 

 

 

『春なれや』

 

 

春。桜の咲く頃。

 

60年前、学生時代の

 

ソメイヨシノは60年しか咲くことが出来ないのか、その証人になる。

 

という約束を果たす為に

廃校となったかつての学び舎を訪れる女性と、

案内役となってしまった青年の話。

 

 

永遠など存在し得ない。

 

しかし、そうは言っても

やはり夢を見たい。希望を持ちたい。

 

 

そんなアンビバレンスな感情を抱く彼女。

 

共感というか、理解ができるというか。

 

心がキッ、となる。

 

 

来年はどうだろう。

 

 

桜が美しかった。

 

ささやかな一日の脱走。

 

 

 

 

 

 

どの作品も素晴らしく、美しく、

心に直に伝わるものがありました。

 

そして音楽も素敵でした。

 

 

彼は表現者ですね。

 

早速ファンになってしまいました。

 

 

機会があれば是非観て欲しい。

 

 

 

 

では。